25周年記念エピソード募集の入賞作品を公開させていただきます。
皆様、素敵な作品を本当にありがとうございました。
「エデンの東の林檎たち」上野火山さん
私が善積農園の林檎たちと出逢ったのは、10年程前にさかのぼります。
それは、私が友人の映画に出演するため長野県の駒ヶ根市に行った時のことです。撮影が終わり、知り合いの画家をしている女性が出してくれたのが、善積農園の林檎たちだったのです。
初めて味わった樹上完熟のその果実の甘さに、寒い雪の中の撮影の苛酷さも吹き飛んだのを覚えています。
あまりにも気に入ってしまい、その日のうちに段ボール箱ひと箱分の林檎を注文し、東京の自宅に送って頂くことにしました。以来、毎年のように秋から冬にかけて旬の林檎たちを送って頂くのが我が家の恒例となったのです。
虜になった理由は、毎年不安定で厳しい自然相手に細やかに手をかけて、その暖かく深い愛情によって育てられた果実の持つ滋味、その味にあります。林檎の種類によって、味は酸味から甘味まで様々ですが、樹上完熟の林檎は、その旨味に深さがあるのです。
数ある林檎の中でも、善積農園の林檎たちは、素朴な果実でありながら、蜜溢れる栄養と優しさが融合した奇跡の林檎たちだと思います。
奇跡の林檎はなにも青森だけにあるわけじゃありません。長野県宮田村の暖かい愛情溢れる一家によって「愛」という栄養素をたっぷり与えられて育った一個の林檎には、他にはない何気ない日常の神話に似た物語が垣間見えるのです。
昔々、エデンの園の東では、林檎は禁断の果実であったようです。ですが、この世界のエデンの東、すなわち陽の上る場所である日本では、林檎は禁断ではなく奇跡の果実なのではないでしょうか。
幼い頃食べていた、あの甘酸っぱい「紅玉」から未来的と思えるほど洗練された「シナノスイート」を口にする時、自分は確かに今日本というエデンの東に暮らしているのだな、としみじみ思えるのです。
善積農園の林檎たちは、まさしくエデンの東に生まれた奇跡の林檎たちなのだと、私は思います。
そんな奇跡の林檎たちに、感謝!!!!!
<善積農園より>
まるで旅の途中に出会う印象的な風景のように、私たちのりんごを大陸的なスケールでとらえてくださったことがとても新鮮でした。
いつもと違う視点をいただけたことに、感謝しています!
「わたしと善積農園」高田正樹さん
今から二十数年前(1999年か2000年)に知人の1人(今福宏司氏)から、大学時代の同期の善積純子さんが学習塾をたたみ長野県の伊那地方でリンゴ農園を始めたので協力してもらえないかと頼まれました。最初は義理で1,2回程度お付き合いするつもりだったのが、現在まで続いています。
購入を続けている理由は二つあります。
一つは近くのスーパー等で買うリンゴよりも美味しいこと。また、たまに贈答品をいただくことがあるが、それよりも美味しい場合が多い。
二つ目は栽培に対する考え方に共感が持てること。完全有機肥料栽培で、できる限り農薬を使わないように心掛け、皮まで安心して食べられるリンゴ造りをしていること。
私自身、近所の空き農地を借り家庭菜園をやっており、化成肥料は一切使わず完全有機肥料でミミズが棲める土壌環境造りを心掛けています。完全無農薬を目指しているが毎年12月頃にソラマメにアブラムシが生育するため、やむを得ず苗が20cm位のときに一度だけ農薬を施用せざるを得ない。完全無農薬は理想だが現実は甘くない。5月中旬ころに穂先に再度アブラムシが着くことがあるが、収穫時期が近いこともありそれは無視。他の野菜類には一切農薬は施しておらず、99%無農薬といえます。
以上のことから「食の安全」を心掛けている善積農園の考え方に共感でき、毎年購入を続けているのです。
当初は純子さん孤軍奮闘でしたが、やがて息子さんが脱サラをし、ご夫婦で農園経営に加わり経営の幅が広がりました。さらにお孫様ができ、すくすくと成長していく様子が「りんご畑だより」を毎号拝読していて手に取るようにわかり、微笑ましく感じています。生産者と消費者がこのような形で結びついているのは珍しい。
私自身は八十歳代のいわゆる後期高齢者なりましたが、できるだけ長く皮付きのリンゴを自分の歯で咬み食することができればと思っています。今しばらく善積農園のリンゴを楽しみます。
<善積農園より>
親戚の成長を見守るように、長年応援してくださっている高田様。ご自身もお野菜を育て、こんなに温かな眼差しを善積りんごに向けてくださっていたことを今回のエピソードから知り、
改めて喜びを噛み締めています。ありがとうございます!
「美味しい秋の訪れ」山本さゆりさん
ここ何年か私にとっての秋の味覚と言えば、ならまちの町家カフェ、カナカナさんでいただくタルトタタンです。善積農園さんの紅玉りんごのあまずっぱさがたまりません。収穫の季節になると、Instagramで「まだかなー」とお知らせが出るのを心待ちにしています。紅玉はそのまま食べるのも美味しくて大好きなんですが、タルトタタンのコクのある美味しさは変え難いものがあります。
<善積農園より>
カナカナさんのタルトタタン♪もう20年近く、毎年秋のメニューに当園のりんごを使っていただいていますが、秋はなかなか、奈良までお伺いすることができず~😭
山本さんのエピソードに、食べたさが募りますー!!